農業遺産の保全活用

一面に広がる茶畑の景観は、特に新芽が吹く時期には、息をのむ美しさです。この素晴らしい文化的景観*を維持、保全し、後世に受け継ぐことは、今に生きるものの使命です。

それにはまず、茶業が生業としてきちんと成り立つことが必要です。

また、多くの市民がその存在を知り、価値を認めることも重要です。

輸出支援や商品開発は「業」の振興のため、「埼玉の旬を喰らう」は価値の共有のために行っています。

 

 

入間市金子台にある根岸集落は、茶畑と製茶工場が織り成す、のどかな茶園景観が残る希少な集落です。

中でも大東園というお茶やさんの母屋は、築100年を超える立派な建物です。青梅市にあった農家をこの地に移築して、以降、大切に使い続けていらっしゃいます。かつてTVドラマ「夫婦道」の舞台にもなりました。

 

現在もご家族がお住まいですので、庭や家屋内には立ち入ることはできませんが、入り口から覗いても、その豪奢な建物の様子がわかります。この大東園を中心として根岸集落の素晴らしさを、どうしたらより多くの人に知っていただけるのか、考えています。